阪大院生おにぎりのつぶやき

大阪大学大学院薬学研究科所属おにぎりが雑多につぶやくブログです。

品質科学 No.7 タンパク質 Part7(食品タンパク質の加工)

やっほみんな息してる?

近くのスーパーに買い物に行ったらそこで小学生がポケモンしりとりをしよーぜっていって一発目にアーボって言ってて遠くで笑っちゃった側から見たら明らかに不審者な大学生おにぎりです

今回からタンパク質の中でも食品に関係するタンパク質について扱っていくよ

そいじゃあれっつごー٩( 'ω' )و

食品加工に関わる特性

まずはタンパク質の食品加工に関わってくる特性について書いていくよ

溶解性

まずはタンパク質の溶解性から

タンパク質の溶解性はタンパク質表面の疎水性の部分と親水性の部分の関係によったり電荷によったりするよ

またpHや温度の変化、塩を加えることによって溶解性を上昇させたりすることができるよ

ゲル形成性

タンパク質はゲルを形成することができるよ

ゲルがなんなのかは省略するね

これのいい例として豆腐があるよ

豆腐のできる過程はまた別の記事で紹介するね

乳化性(乳化容量、乳化安定性)

タンパク質はエマルションを形成する手助けをする働きがあるよ

エマルションとは互いに混じり合わない二つの液体が一つの液体粒子中にもう一つの液体粒子が分散しているもののことをいうよ

タンパク質は両親媒性をもち界面活性剤として働いてエマルション形成の手助けをするよ

具体的な例ではマヨネーズがあるよ

ちなみにパスタを作るときに乳化しましょうって言うけど大抵の場合は真の意味での乳化じゃなくてよく混ぜましょうくらいの意味だよ

たまにマジで乳化したパスタソースを作っている人もいるけど

泡立ち性(起泡性、泡沫安定性)

これもタンパク質の両親媒性から生じる界面活性が原因だよ

これは液相表面と気相表面のエネルギーの安定性の問題が絡んでくるんだけどその話を書いていくと食品工学の方の話になるからやめとくよ

これの具体例はメレンゲだよ

粘弾性

そもそも粘弾性とはなんぞやって話なんだけどこれは簡単に言うと液体が持つ粘性と個体が持つ弾性の両方の性質をいい感じに持っているってことだよ

まあタンパク質はこの性質を持っているってことだよ

具体例はグルテンかな

あのパン生地の伸び具合とかはこの性質に起因するものだよ

保水性

まあこれは言葉の通りだよ

食品加工に利用される酵素

ここでは食品加工で酵素がどのような働きをするのかを書いていくよ

ここでは具体的な酵素に関する話はしないよ

糖質関連物質の製造・加工

これはデンプンの糖化、要は結合の切断をしたり、製粉、醸造に関わるよ

タンパク質関連物質の製造・加工

これは肉を柔らかくしたり、チーズの製造とかに関わるよ

脂質関連物質の製造・加工

これは油脂の加工、つまりマーガリンとか、あとはフレーバーの改善にも関係してくるよ

細胞組織崩壊酵素

これは果汁の品質改善や食品による日持ちの構造に関係してくるよ

酵素命名

次に酵素命名法について説明していくよ

ここではEC番号について書いていくよ

EC番号とは酵素の特性(反応特異性と基質特異性)の違いで分類しているよ

要は酵素反応の種類と基質の種類で分類した番号分けだよ

EC X. X. X. X(Xは数字)で表記するよ

だから4つの区分があってそれぞれについて今から書いていくよ

第1区分

反応特異性により6つのクラスに分類するよ

2019年にEC7ってのも新しくできたらしいけど授業でやったかわからないから無視するよ

ちなみにEC7は輸送酵素ってのになるらしいよ

じゃあEC1からもう少し詳しく書いてくね

EC1

EC1は酵素の分類では酸化還元酵素(Oxidoreductase)に分類されるよ

名前の通り酸化還元反応の触媒になるよ

EC2

EC2は転移酵素(Transferase)に分類されるよ

名前の通り官能基の転移の触媒になるよ

EC3

EC3は加水分解酵素(Hydrolase)に分類されるよ

名前の通り加水分解反応の触媒になるよ

EC4

EC4は脱離酵素(Lyase)に分類されるよ

名前の通り脱離反応の触媒になるよ

また付加反応の触媒にもなるよ

EC5

EC5は異性化酵素(Isomerase)に分類されるよ

名前の通り異性化反応の触媒になるよ

EC6

EC6は合成酵素(Lygase)に分類されるよ

名前の通り合成反応の触媒になるよ

具体的には加水分解と共役して2個の分子をつなぐよ

第2区分

基質特異性によって分類されたサブクラスだよ

酵素が作用する結合の種類などの反応様式をここで示すよ

第3区分

基質特異性によってさらに分類されたサブ−サブクラスだよ

酵素が作用する基質の種類や必要な補酵素などの反応様式を示すよ

ここまでで酵素反応の種類が決定されるよ

第4区分

第3区分における通し番号で、酵素がリストに加えられた順番だよ

糖質分解酵素

ここでは具体的な酵素について説明していくよ

最初に糖質分解酵素からいくよ

これは名前の通り糖質の分解に関与する酵素だよ

ここで書くのはグリコシダーゼともいうよ

ちなみにここで紹介する酵素は全部EC 3. 2. 1. Xで表記するよ

α-アミラーゼ

EC番号はEC 3. 2. 1. 1

α-1, 4-グルコシド結合をエンド型に加水分解するよ

エンド型っていうのは分子の内部を適当に切るってことだよ

要は具体的に生成物でこれができますよ〜ってのがないってこと

β-アミラーゼ

EC番号はEC 3. 2. 1. 2

α-1, 4-グルコシド結合を非還元末端からマルトース単位でエキソ型に加水分解するよ

エキソ型っていうのは分子を端っこから規則的に切るってことだよ

だからここでは生成物としてβ-マルトースができるよ

グルコアミラーゼ

EC番号はEC 3. 2. 1. 3

α-1, 4-グルコシド結合を非還元末端からグルコース単位でエキソ型に加水分解するよ

生成物はβ-グルコースだよ

プルナラーゼ

EC番号はEC 3. 2. 1. 41

α-1, 6-グルコシド結合を加水分解するよ

生成物は直鎖状のアミロースだよ

 

余談だけど糖質を分解する酵素があれば合成する酵素もあるわけでそれらの酵素をヘキソシルトランスフェラーゼって言うよ

EC番号はEC 2. 4. 1. Xで表記するよ

タンパク質分解酵素

ここではタンパク質の分解に関わる酵素について書いていくよ

タンパク質分解酵素は別名ペプチターゼというよ

ここで書くのは全部エンド型だよ

エンド型のペプチターゼをエンドペプチターゼまたはプロテアーゼっていうよ

エキソ型のペプチターぜはエキソペプチターゼって言うよ

今回は活性部位の違いから分類するよ

今回は授業でやってないだろうから書かないけどスレオニンプロテアーゼってのもあるよ

セリンプロテアーゼ

EC番号はEC 3. 4. 21. X

活性部位のアミノ酸がセリンだよ

具体例は膵液に含まれて塩基性アミノ酸のカルボキシ基側のペプチド結合を分解するトリプシンや同じく膵液に含まれて芳香属アミノ酸のカルボキシ基側のペプチド結合を切断するキモトリプシンがあるよ

システインプロテアーゼ

EC番号はEC 3. 4. 22. X

活性部位のアミノ酸システインだよ

具体例はパパイアから見つかったパパインやパイナップルに含まれるブロメラインがあるよ

アスパラギン酸プロテアーゼ

EC番号はEC 3. 2. 4. 23. X

活性部位のアミノ酸アスパラギン酸だよ

具体例はみんなお馴染みペプシンやチーズ作りに必要な仔牛の第4胃から取れるレンネット中に含まれるキモシンがあるよ

金属プロテアーゼ

EC番号はEC 3. 2. 4. 24. X

活性部位が金属特に亜鉛であることが多いよ

具体例はゼラチンを生体内で加水分解するゼラチナーゼとかがあるよ

 

 今回はこの辺で終わるよ

授業ではインヒビターの話とかトランスグルタミナーゼのゲル形成とそれの食品加工への応用の話とかあるんだけどちょっとめんどくさいから書かないでおくよ

興味がある人は調べてみてね

間違ってるところや気になるところがあったら教えてね

ではでは〜